突然だが、皆さんはYAMAHAのバイクについて、ある変わった特徴があることをご存知だろうか?
そう、令和の御代に自社系列のバイク店からこんな動画がアップロードされるくらいには、このメーカはウインカーについてはLEDを使いたがらないのである。
私が乗っている2021年式のYZF-R3もご多分に漏れず、ヘッドライトとテールライトはバリバリのフルLEDにも関わらず、(ナンバー灯と)ウインカーだけは電球である。
しかし、これが22年式でついにLED化されたとあって、いよいよ自分の21年式のR3もウインカーをLEDにしたくなったのがこのお話の始まりである。
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とりあえず結論から言うと、色々考えた挙げ句、純正ルックスがいいけど高いからAliExpress(中国通販; 詳細は後述する)で怪レい*1
コピー品を買って取り付けたという話です。以下、詳細に述べていく。
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ウインカーをLED化するにあたり、方法としてはサードパーティのものを選んだり、ウインカー本体はそのままで電球部分をLED球にするなど、とかく色々あるが、持論としてバイクパーツはなんだかんだで純正を使うのが一番見た目的にしっくり来るというものがある。
したがって、純正のLEDウインカーに換装しようと思うのだが、これが非常に高く、1本約5000円程度・1台分で 約20000円 するのである。
結局のところウインカーをLED化するなど自己満足でしかないため、それに20000円近く払おうと思うかというと…正直言って厳しい。
ということで、みんな大好き中華製品である。
例によって、純正ウインカーの模造品などもまた中国通販ではいくらか見られる。
だが、ここで留意すべきことが一つある。…そう、 車検制度 である。
私の乗っているYZF-R3は排気量の都合上車検を受ける必要があり、ここでは取り付けられている保安部品、つまりウインカー等について、それが保安基準を満たしていることを確認される。
ウインカーの保安基準の中に一つLEDウインカーにとっては厄介なものがあって、それが 照明部の面積 というもので、保安基準ではこれが 7cm^2以上 なければならないとある。
だが、LEDは小さくても明るいため、純正品含めしばしばLEDウインカーの類は意匠を重視し、照明部の面積が小さいことが多く、車検の場面ではここで指摘を受けることが多いらしい。
だが、国際化のご時世、これについても代わりにその部品に Eマーク と呼ばれる、欧州の保安基準的なものに適合しているものに刻印されるマークが入っていれば、日本の保安基準を満たしていなくとも良いらしく、現に純正ウインカーにはこのマークが刻印されている。
e.g. イタリア製ヘルメットのシールドに刻印されたEマーク例
しかるに模造品を選ぶにあたっては、このマークが刻印されているものを選ぶ必要があった。
そしてまあ、探せば 明らかに純正品の金型をそのままパクった 奇跡的なまでにクリソツな模倣品が出てくるわけで、早速をこれを購入した。
↑わかりにくいが微かにEマークの刻印が見える。
ちなみに1台分で約5000円であった。恐るべし中華製品…。
届いたものを見るが、どうにもギボシ端子の様子がおかしい。よく見かけるものとは大きさが異なっており、そのままでは使えないようであった。しかも線材もかなり細く、そのままでは普通のギボシ端子がつけられそうになかった。
↑ へんなギボシ端子
なので、これをちょっきんして、圧着端子でギボシ端子がつけられる太さの線材と接続して…こうじゃ!
これで無事車体に取り付けられる状態となったので、車体に取り付けてみる。取り付け方法についてはネットの海にいくらでも転がっているため割愛。
で、実際に取り付けた結果がこんな感じ。
うん、これといって特に変わったところもなく、実に純正ルックなウインカーである。
明るさについては実は電球比で少し暗くなっているのだが、本物の純正品でもまあ同じくらいの明るさのようにみえるので良しとした。
以上、 中国通販で怪レいウインカーを手に入れた話 でした。
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【おまけ】
ちなみに、純正品との比較は以下の通り。
↑純正品(少しピンぼけしてしまった…。)
↑今回のコピー品
もう笑ってしまうほどまんまである。
*1
… “怪しい”の意。(日本語をよく知らない)中国の方がIMEパッド等を用いて見よう見まねで日本語を入力するにあたり、形の似た違う文字を選択してしまう(e.g. 「し」と「レ」など)ことから、わざとそういった表現を模することで暗に中国絡み(特に中国の安価な製品絡み)であることを意図するネットスラング的なもの。知らんけど。