ヤマハのページを見る限り、ブレーキフルードは2年ごとに要交換のようなので、そろそろ交換することにしました。
(少なくとも自分が中古で購入してから2年、新車時からなら2年半無交換なので…。)
cf. 定期交換部品 - yamaha-motor.co.jp
素人の作業メモです。素人の整備を推奨するものではありません。
特にブレーキは問題が起きると事故につながるため、自信のない場合はショップに依頼することをおすすめします。
・ワンウェイバルブ付きのチューブ(普通の耐油チューブでも可能ですが、こちらの方がブリードバルブの開け締めが不要になるので楽です。)
・スパナ(8mm)
・六角レンチ
・廃フルードを入れる容器(ペットボトル等)
・ウェスとビニール袋(工具ではないですが、外装にフルードがつくと塗装が痛むため外装の養生用に用意しました。)
・水の入ったバケツ(工具ではないですが、外装にフルードがつくと塗装が痛むため洗い流す用に用意しました。)
・シリンジ(交換そのものには不要ですが、エアが入ったとき用に念のため用意しました。)
チューブとシリンジは持っていなかったのでそれぞれデイトナのものを買いました。
▼チューブ
デイトナ(Daytona) バイク用 ブレーキフルード交換ツール エア抜き 逆流防止 ワンウェイバルブセット 91769
▼シリンジ
デイトナ(Daytona) バイク用 エア抜きポンプ ブレーキフルード交換 150mm 内径φ4 シリンジ 50ml 92812
まずフロントから交換しました。
1: チューブの準備
今回使ったチューブはワンウェイバルブ付きで向きが決まっているので、ブリードバルブにつける方を確認します。
次にブリードバルブにはめる方のチューブに予め付属のクリップをつけておきます。
2: チューブの装着
ブレーキキャリパーにあるブリードバルブのキャップを外します。
次にまずレンチを入れてからチューブを挿し、最後に先程つけておいたクリップでチューブが抜けないように固定します。
新品のチューブだとまだ穴が広がっていなくて挿しづらいですが、隙間からフルードが漏れたり空気が入らないように、きちんと奥まで挿します。
▼チューブを装着した図
チューブを固定したら、反対側をフルードを入れる容器(ペットボトル等)に挿しておきます。
3: リザーバタンクの準備
ブレーキレバーの近くにフルードの入ったリザーバタンクがあります。
まず、フルードがこぼれても良いように周りをウェス等で養生します。
養生したら、天板のネジを外して蓋を開けます。
▼フルードが外装につくと塗装が痛むので、ウェスで養生する
蓋を外すと上の写真の通り、白色のカバーと黒いダイヤフラムがあるので、これを外してウェスで付着した古いフルードを拭き取ります。
(本当は水洗いしたほうが良いようですが、エア等できちんと乾かさないと吸湿性の高いフルードにかえって悪影響なので、今回は拭くだけに留めました。)
▼カバーとダイヤフラムを外した状態
なお、このときに現在の液面の高さを確認しておきます。
ブレーキフルードは、
・新品のブレーキパッドを着けたときに液面がUPPERを超えないような量
・ブレーキパッドが消耗して交換時期になったときに液面がLOWERを下回らない量
になっているそうなので、交換後も交換前と同じ量になるようにします。
4: フルードの交換
ブリードバルブを少し緩めてフルードが出るようにします。(大体90°程度緩めます。)
今回はワンウェイバルブ付きなのでこのままブリードバルブは開けたまま、ブレーキレバーを握ってフルードを抜いていきます。
タンクの中身が空になると気泡が入ってしまうので、少し抜いては新しいフルードを継ぎ足していきます。
これを出てくるフルードの色が濃い茶色(=古いフルード)から薄い黄色(=新しいフルード)になるまで繰り返します。
▼古いフルードの色
出てくるフルードの色が新品の色になったら、最初に確認した液面の高さに量を合わせます。
次にブリードバルブを締め、締めたあとはタンク側もダイヤフラムとカバーをもとに戻し、蓋を閉めます。
ブリードバルブと蓋を元に戻したら、最後にバルブからチューブを外します。
このとき、ワンウェイバルブよりブレーキ側にフルードが残っているので、ウェスを当てながら極力フルードをこぼさないように慎重にチューブを外します。
チューブを外したら用意したバケツの水で軽くキャリパー周りを流し、ブリードバルブの部分だけよく水を拭き取ってからバルブのキャップを戻して完了です。
続いて、後ろのブレーキについてもフロントと同じように行います。
フルードの交換手順は変わりませんが、準備部分で1点だけ工程が増えます。
具体的にはリザーバタンクの蓋を外すのに、固定ブラケットの金属部分がじゃまになるのでこれを外します。
▼キャップボルトで留っているので、六角レンチで外す
外したら作業しやすいように、タンクだけ再度軽くボルトで固定しておきます。
▼タンクはプラスチックで出来ているので、傷つけないよう軽く留める
こうするとタンクの蓋を外せるようになるので、あとはフロントと同じようにフルードを交換します。
5: 交換後の確認
作業にあたって外した箇所がきちんと固定されていることを確認します。
・リザーバタンクの蓋(蓋がきちんと閉まっているか)
・ブリードバルブ(ブレーキレバーを握っても(or ブレーキペダルを踏んでも)フルードが出てこないか)
・リアブレーキのブラケット(タンクだけで仮止めされたままになっていないか)
・ブリードバルブのキャップ(忘れがち)
次にブレーキが異常がないかを確認します。
具体的には、エアが噛んでいないか、ブレーキはきちんと効くか、手で軽くバイクを転がしつつブレーキを掛けてみて確認します。
フルード交換後はブレーキのタッチがカチッとしたので、やはりこまめに交換した方が良いようです。
ではまた。